上牧砦(摂津国・高槻市)

別称> 不明

住所> 大阪府高槻市上牧町

比高(標高)> 0m(8m)

形態> 平城

時期> 不明

アクセス

上牧駅が最寄り。また、梶原台場が近い。

歴史

歴史は不明だが、「上城垣内」「下城垣内」「奥殿垣内」「中屋敷」などの小字が残っている(『日本城郭大系』、高槻市の小字地図は『高槻市史』第3巻)。『大阪府全志』によると字「奥殿垣内」(上に挙げた他の小字とは少し離れている)が「牙城」の跡であると伝えられているという。また『摂津志』では「上牧村」にある城砦が記されているが、詳しくは触れられていない。なお、『日本城郭大系』が記している北に設けられた関とは梶原台場のことであり、上牧砦と関係しているかは不明である。

間近の字「中屋敷」には足利将軍祈願寺の本澄寺がある。高槻市大蔵司にある服部砦の付近も将軍祈願寺の大蔵寺があったとされ(『高槻市史』第1巻)、吹田市にある西之庄城(吹田城比定地)の付近にも将軍祈願寺の常光円満寺が存在する。詳細は不明だが、関わりがあるかもしれない。

構造・現状

現在は遺構らしきものは見当たらない。西側には「内ヶ池」がある。

近隣の上牧遺跡では発掘調査が行われ、中世の耕作域や居住域が明らかになっている。上牧砦に関わっていると思われる「上城垣内」「下城垣内」は調査域外であるので直接関係のある調査結果は無さそうだが、内ヶ池が中世には成立していたことが明らかになっており、上牧砦の成立を考える上で重要になるかもしれない(『上牧遺跡 高速自動車国道近畿自動車道名古屋神戸線建設事業に伴う埋蔵文化財発掘調査報告書』)。

史料・資料

『摂津志』、『大阪府全志』、『日本城郭大系』

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